「カタブイ、2025」【沖縄公演】
作・演出:内藤裕子
出演:升毅、佐藤直子、当銘由亮、古謝渚
宮城はるの他
2025年11月2日~8日
ひめゆりピースホール
内藤裕子「カタブイシリーズ」第3作目新作書下ろし作
内藤裕子による「カタブイシリーズ」の第3作目「カタブイ、2025」が新作書下ろしで発表されます。この作品は、沖縄が本土復帰を果たした「カタブイ、1972」と、アメリカ兵による少女墨行事件が起こった「カタブイ、1995」に続く3部作の最終版です。前作同様、エーシーオー沖縄との共同制作作品であり、評価が非常に高いシリーズです。「1972」では内藤裕子が第26回鶴屋南北賞を受賞し、「1995」では読売演劇大賞の中間選考会で作品賞・演出家賞に内藤裕子が、女優賞に宮城はるのがノミネートされました。
今作には、前作出演者の宮城はるのをはじめ、沖縄の俳優陣3人が脇を固めます。沖縄の若者は「1972年」に何が起こったのかをあまり知らず、この問題は沖縄に留まらず日本全体の問題であることを繰り返し認知させたいという意図があります。本作は、戦後80年の節目の年でもある今の沖縄を描きます。日本の敗戦から80年経ったが、不平等な安全保障条約と地位協定は改善されずにそのままになっています。沖縄には多くの基地があり続けており、さらに増えようとしています。
この問題提起を促し、不条理から立ち上がる家族を描き、希望を繋ぐというテーマが掲げられています。沖縄の問題は遠くの土砂降りではないかと、本土から見た視点も問い直されます。弱い人たちに苦しみを押し付け、見ないふりをいつまで続けているのか。この作品は、沖縄の現状を描きながらも、未来への希望を繋ぐメッセージを伝えることが期待されています。