琉球講談鑑賞と体験講座@那覇市

琉球講談鑑賞と体験講座@那覇市
12月17日(土)15:00
那覇市首里 嘉陽田ホール
入場料:500円
演目
琉球講談 宜湾親方
口演:当銘由亮
歌三線:知念勝三
体験講座受講者による成果発表
主催:当銘由亮琉球芸能研究所
後援:沖縄県

5回シリーズで9月よりスタートした琉球講談鑑賞と体験講座
第4回は那覇市
体験講座受講者も募集します。詳しくはこちら

宜湾親方


琉球講談 宜湾親方 じわんうぇーかた
作 平良良勝
登場人物
宜湾親方(じわんうぇーかた)
 役人 大和、親日派 亀川親方と対立する
亀川親方(かみがーうぇーかた)
 役人 清国、親中派 宜湾親方と対立する  
三司官
 役人 宜湾親方と亀川親方の対立を仲裁する
真鍋(まなびー)
 宜湾親方の娘 山戸の許嫁
山戸(やまとぅー)
 亀川親方の息子 真鍋の許嫁
乳母(ちーあん)
 真鍋の乳母 劇中ではアンマーとも呼ばれる
三良(さんだー)
 宜湾家の下男、使用人
ストーリー
宜湾親方と亀川親方は、琉球を併合しようとする日本に対しての考え方の違いから対立。互いの子を結婚させる約束であったが、亀川親方が一方的にそれを破談にする。
宜湾親方の娘 真鍋はショックから病気になり、ついには亡くなってしまう。
娘に先立たれた宜湾親方は、乳母にその苦しい胸の内を明かす。
乳母は山戸を呼ぶとことを提案し宜湾親方も了承、絶縁状態の亀川家に密かに使いを立てる。知らせを聞いた山戸は宜湾家に駆けつけ、悲しみの対面をする。
下男・三良によると、村からは宜湾家の葬儀に一切関係するなというお達しがあるとの事。さらに悲しみと怒りに震える宜湾親方であるが、山戸の将来に期待し、琉球の行く末について、国と国王様をお守りし人々が安寧に暮らせるようにと思いを託す。
乳母から真鍋の遺言書と形見の着物を渡された山戸は、後々に立派な人間になるようにという遺言書の通り強く生きることを真鍋の前に誓う。
音曲
 子持節 ゆいちみどぅ年に 産し子先立てぃてぃ 夢ぬ間ぬ 浮世 くらしかにてぃ
  歌意 何の罪もない年頃の娘に先立たれ、あっと云う間の浮世、これからの暮らしどのようにすればよいのだろうか。
 述懐節 誰るに暇乞いや 語てぃ先なたが 待てぃしばし連りら死出が山路
  歌意 恋しい貴女は、誰にゆるしを得て先に旅だったのか、無情の世を恨んだで   
しょう。貴女一人にはさせませんよ、私も一緒に死出が山路を行きます。
 散山節 開鐘鐘や鳴てぃん、おぞむ人やうらん いちぐ此ぬ世界や闇がやゆら
  歌意 開鐘の鐘が聞こえても賛同する人はいない。誠に此の世の中は闇なのか          
 干瀬節 あだし世ぬ中に 生まれたる恨みしゃ 浅ましや浮世 かにん苦りしゃ
  歌意 はかない、無情の、この世に生まれたのが嘆かわしい

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