流行りの小文字

流行りの日本語の表記に母音を小文字にする、というのがありますね。
「もう ⚪︎⚪︎しない」とかを「もぉ ⚪︎⚪︎しない」とかで伸ばす音を表現したり、
「会ぃたい」とか、「ヱ(ye)」や「ヰ(yi)」などの音を小文字の「ェ」や「ィ」で表現したり。
友達とのメールのやり取りなど、カジュアルな場面ではイイとして、これがウチナーグチの表記となるとものすごい混乱を招くんですね。
「てぃ(ti)」とか「とぅ(tu)」とかの音がものすごく多くて、特に「とぅ」は「と(to)、とぅ(tu)、とー(to:)、とぅー(tu:)」と似ていて、ちゃんと表記しないとおかしなことに…
「と」を伸ばす音の表記として「通り」「投資」が「とおり」「とうし」と、区別があるのもさらに混乱に拍車を…
※これがまた国語の先生によると、
「通り(とおり)」はもともと「とほり」と古文では表記されていたそうです。「遠し」なども。
知らなかった…。皆さん知ってました?
「とほり」から「とおり」に表記が変化したのでは?とのことでした。
で、例を出して説明します。関係者の方がいたらゴメンナサイ。
とある追突防止のステッカーでの表記。「危ないよ」を意味する「うかーさんどー」という言葉がありますが、それを言いたかったのか「うかーさんどぅ」。
せめて「うかーさんどう」とか「うかーさんどお」ならよかったのですが「du」に読めてしまう。
百歩譲って「うかーさんどぉ」ならまだしも…
同じく「ありがとう」の「かふーしどー」。これも恐らく「かふーしどぅ」と書かれていたのか、某有名なCDにもそのまま「かふーしどぅー」と歌って録音。新しいバージョンでは直しているようですが、有名な歌手ですからね、カバーもされるわけです。若い歌い手さんは「〇〇さんの〇〇のウチナーグチバージョンを歌います」とかでやはり「かふーしどぅー」と歌う…。
僕は沖縄語普及協議会というところの表記ルールに従って伸ばす音はすべて「−」で書くようにしています。
例の高校生とかの「もぉとうぶん…」とかの母音の小文字表記は、分かる人に通じるという暗黙のルールがあると思うので通じるのですが、ウチナーグチを分からない人に伝えるためにはやはり学校で習った通りの正しい表記でないと伝わらないわけです。これはウチナーグチを扱う人たちすべてに言いたいです。
前の子音と同じ母音なら伸ばすんだなと理解すれば、そう難しくはないのですがやはり分かりにくくはあります。「投資」も「とぅし」(年になってしまう)と表記しかねない。「もう」もそうですね。「もぅ」「もぉ」が予測されます。
あとは、ヰ、ヱ、とかをを小文字のい、え、で表記するもの。これも気持ちはわかりますがやはり学校で習った通りにしてほしいです。これも伸ばす音と紛らわしいし、ウチナーグチでは明確にヰ、ヱ、が出てくるのでそれとも紛らわしいです。
ウチナーグチ講座の講師なんかもやりますがこの表記の壁は大変です。自分なりに勉強してこれらの紛らわしい表記がどれだけウチナーグチの音の表現の妨げになる事かを感じました。学校で習ったひらがな表記でやりましょうねえと毎回呼びかけています。
学生時代に国語、古典、古文の時間にいかに怠けていたか…。ちゃんとやっていれば説明もうまくできると思うのですが…。
で、講座とかで「学校で習った通りに表記しましょうねえ」とか言うのですが、自分の学生時代からかれこれ数十年。ゆとり教育なんて時期もあったりして、もしかすると今は学校で教える表記も変わっているのかも知れない。という余計な心配もありまして、国語の先生に改めて質問したわけです。
でも、昔とそう変わってはいないらしいです。安心しました。
※言い訳
自分が勉強している、首里を中心とした本島中南部の言葉では「ありがとう」は「かふーしどー」ですが、ほかの地方では「かふーしどぅー」という所もあるかも知れません。

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