琉球講談体験講座について

一部でご案内しておりました、琉球講談体験講座ですが、今年は残念ながら取りやめとなりました。
昨年は沖縄県の補助金を利用して五会場にて行いました。今年も補助金を申請しましたが不採用となりました。自己資金のみでの実施は不可能と判断してのものです。
ご期待いただいた皆様、申し訳ありません。
ということで、今年の体験講座はナシです。
きっと、私の提案を上回る素晴らしい企画が県には寄せられたのでしょう。
年度末には沖縄中をしまくとぅば、ウチナーグチが駆け巡る、そんなことになるのでしょう。
まさか、ただウチナーグチの劇を上演してハイ終わり、なんてことではないと思います。
(そんなの役者として何十年も前からやってて効果ないの分かってるっちゅーに)
ということで、県の補助もないことだし、今後は胸を張って創作講談「さらばウチナーグチ」をバンバンやっていきたいと思います。
県政批判というか、現状のしまくとぅば普及事業への批判と皮肉をたっぷりと盛り込んだこの作品、ぜひご注目ください。

気になったウチナーグチの表記

ウチナーグチ、しまうとぅばの普及運動的なことが盛んに行われているようです。
小学校に副読本を作って配る、なんてこともあるようですが、読み物系は前から大反対してます。
表記がでたらめなものが多く、読み物で目から入るより、音声として耳から入る方が絶対に正しく伝わると思うからです。
ラジオなんかはそういう意味では音、音声だけが頼りなのでラジオ番組の中でウチナーグチを使うことは重要だと思っています。
媒体として、紙を使う新聞などは「じゃあやるな!」というわけにも行きません。
やるとしたら文字、表記というのは”命”じゃ無いかと思います。
そんな中で見つけた記事。

同じコザの先輩でもある方のインタビューが載っていました。
この中で「ハワイどぅ」という言葉がありました。見出しにも大きく出ています。
記事の内容などは読んでいただきたいと居ますが、この「ハワイどぅ」の言葉の意味が分かりませんでした。
いろんな方にご協力いただいて行き着いたのが「どぅ」ではなく「どー」はたは「どお」「どう」じゃないか?ということでした。
「どぅ」と書いて「どー/どお/どう」とストレートに読める方も居るようです。
しかし「どぅ」は「どぅ」としての伸ばさない音があります。
有名な「命どぅ宝」などに出てくる「どぅ」です。
記事を書いた人が「どー」という音を表現したくてこの「どぅ」という表記をしたのではないかと思われます。
(もしそうでなければまた意味不明…)
「命どぅ宝」の「どぅ」は「○○こそ」「○○ぞ」とかの強調の意味があります。音は伸ばしません。言葉の間に入るので、「どぅ」の後にも何か言葉が続くのが普通です。
「命どぅ宝」命こそ宝、という意味ですね。
「どー/どお/どう」は「○○だよ」「○○よ」の意味です。後ろに言葉はつきません。
「かなさんどー」「まーさんどー」「あちさんどー」とかですね。
「かなさんどー」好きだよ、愛しているよ、愛おしく思っているよ、みたいな。
「まーさんどー」美味しいよー。「あちさんどー」暑いよー、熱いよー、ですね。
このブログでもひっちーひっちー言ってますが、伸ばす表記を小さい母音で書くのは止めましょう。誤読の元です。
私的なメールだとか、女子高生の作文じゃないんだから…という感じもします。
もちろん個人的なメールなんかの文章は自由でいいと思います。でも台本だとかこういう記事なんかは正しく音を伝える意味があると思うので表記には気をつけた方がいいです。
ウチナーグチの表記については沖縄語普及協議会の規定が鉄板だと思います。
天下の新聞社がこんな表記してるようじゃ、なんだかなあ…
というゴーグチでした。

気になるウチナーグチ

ちまたで話題のようですね。
日本語原稿を直訳してしゃべってるようですが、できればきちんと自分の言葉にして話すとよろしいかと個人的には思います。

若い人でもウチナー芝居をやってる人とか、もうちょっとまともなウチナーグチ使える人はたくさん居ます。
だれも突っ込まない、突っ込めないぐらいにウチナーグチを理解できる人が少なくなってるんでしょうね。
間違いと言ったら怒られるでしょう。言葉は時代によって変わるものという逃げ言葉がありますからね。
とーめバージョンならどう言うかな?と考えてみました。
うんじょー なー 分かとーいびーがやー
オンデーズやれー 薄さる ガンチョー
うぁーばに 払いる 銭や いちゃんだ
ちゃんぐとーる 度数ぬ方 やてぃん
うぁーばに 払いる 銭のー(じのー) 出ぢやびらんどー(んぢやびらんどー)

とうめVer

その後は、何をしゃべってるのか分からない…
「お金は出ませんよ」という意味だと思いますが、
「ジン」は「ぜに、銭」ですね。
「出ません」は「ンヂヤビラン」です。
「イジヤビラン」に聞こえるのは私の耳が悪いのか…?
この、「出る」の「ンヂユン」、「イ」の間違いは多いですね。正しくは「ン」です。音は似てますが。
そして「ンジラランドー」(イジラランドーと言ってるようですが)というのがよく分かりませんが、訳すと「出られないよー」でしょうか。これだと「お金は出られないよー」という意味になります。
敬語にもなっていない。
文脈からして「お金は出ませんよ」と言いたいのでしょうか?
「出ませんよ」なら「ンヂヤビランドー」です。
わざと面白おかしくするためにひねった訳にしたり、
逆に直訳で面白くしたりという手法は私もよくやります。
しかし基本的な動詞や活用形は正しく使うべきではないかと思います。
出来ないから、知らないから使わないというのと、
出来るけど、知ってるけどあえて面白く変えるというのとは大きく違うと思います。

 

ユンタクウチナーグチ講座

昨日は沖縄市大里のカフェ 花海月で、当銘由亮のユンタクうちなーぐち講座やってきました。

夜景のきれいなお店です。
cafe 花海月〜はなみづき〜

こういうお店でこんな風に講座的なことをするのは初めてで、ちょっと実験的な感じでもあります。

コーヒーとケーキをいただきながら、アレやコレやと盛り上がって楽しくできたのではないかと思います。
サンプルのテキストを読んで、細かい意味の説明やら、それの応用パターン、
そしてたまには、あまくま脱線しながらではありますが、うちなーぐちについて進めていきました。
参加者さんも含めてみんなでユンタクしていると改めて気付くことも多く、こちらも勉強になります。
「まーさん」のイントネーションには気をつけましょう!というのが今日のポイントでしょうか(^^;;
「美味しい」は「まーさん」ですが、「(人が)亡くなった」も「まーさん」です。(「まーちゃん」とも言う)
「美味しい」平板、「亡くなった」は頭高のイントネーション。
これを間違うとたとえば、何か食べている相手に「○○さん、まーさん?(美味しい?)」のつもりが「○○さん、まーさん?(亡くなった?)」となってしまいます。
病気で入院している人とか、施設に入っているお年寄りを見舞いに行ってこれをいい間違えたりすると、
「オレはまだ生きてるぞ!」と怒られたりするかもしれませんね。
気をつけましょう(笑)
こちらの講座はあと二回、2月27日と3月6日のそれぞれ木曜日にあります。
まだ人数に余裕があるので、これからという方も受け付けます。
詳しくはこちらまで
よろしくお願いします。

 

ユンタクうちなーぐち講座

うちなーぐち講座やります。
講座と言っても堅苦しいものではなく、ユンタクしながらのお茶会的な感じでやろうかと思ってます。
日時
2月20日 木曜日 20時〜21時半ごろ
27日 木曜日 20時〜21時半ごろ
3月 6日 木曜日 20時〜21時半ごろ
場所
カフェ『花海月』 沖縄市大里1-26-29 098-939-3988
お仕事帰りにでもヨーンナーお越し下さいませ。
定員は各回5名様。先着順です。
参加料:1回2,000円 デザートセット付き
3回シリーズですが1回のみでもOKです。
シリーズでも単発でも楽しめる内容です。
お申し込み:080-4401-0938
または masando☆d2.dion.ne.jp
☆を@に代えて送信してください。
「花海月」さんに詳しいチラシも置いています。
ユタシクでーびる!

うちなーであそぼ

沖縄ローカルのNHKで、”うちなーであそぼ”という番組がありまして、その中でちょっとしたウチナーグチ関連のミニドラマみたいなコーナーがありまして、それの台本をチョコチョコ書いてます。

これまで何本か書いたのですが、実はまだオンエアを見たことがない。
今回のも「やってたよ」「見たよ」との声がありまして、まずはとホームページを見てみたらアップされてました。
しばらくこのシリーズの更新がなかったようで、僕が前に書いた時の放送のものは残念ながら飛ばされてしまったようです。

リンクはこちらから

良かったら見てみてください。

「とぅー」と「と」

「とぅー」の用いられる場面
使い方としてもいろいろあります。
「とぅーれー」は「行け」という意味。おそらく「通れ」から来てるのでは?
「とぅーさ」は「遠いところ」という意味。「遠さ」からか?
「とぅー」は「とお」。「十」から?
おっと、ここまで書いてみて気が付きました。全部「とお(とほ)」ですね。
これは何か意味がありそうですね。
それから「と」ですが、実は考えてみるとウチナーグチに「と」と伸ばさない使い方は無いような…
全部「とぅ」に変化しているのではないでしょうか。
何かありますかね?
という疑問がわいてきました。
そしてさらに長年の疑問もありまして…
「上等」(じょーとー)という言葉を「じょーとぅー」という風に言ったりします。
みんなが使うので、聞かれたらそう答えますが、実はなんか気持ち悪さがあって、自分では使いません。
ジョートーじゃないのかな?と思っていましたが、上の法則からするとそれっぽいですね。
ひらがなで書く場合に、
「じょうとお」なら「じょーとぅー」になるが、
「じょうとう」なので「じょーとー」じゃないのだろうか…
これについては引き続き勉強してみたいと思います。
どなたか分かる方がいらっしゃればお教えください。

カヂャディフー

これについては何度も書いているので、その時々で微妙に見解が代わっているかもしれませんが、その時にはそう思った、ということでご容赦を。
「かぎやで風」にみられる旧仮名遣い表記。
これは前の「若者に見られる小文字表記」とは逆に古い人たちに「もう現代仮名遣いで表記しませんか?」とお願いしたいです。若い人、と言っても4.50代以下はそのまま「カギヤデフー」と読んでしまう。
これは「カヂャディフー」(カジャディフー)と読みます。
これはウチナーグチの口蓋化とかいう法則とも絡んで複雑ですが一番の問題は旧仮名遣いです。 “カヂャディフー” の続きを読む